ネットプレイ
決め球もしくはフィニッシュに繋げるためのプレイです。ポジションを上げたり、相手にプレッシャーをかけるという視点でネットプレイを積極的にトライしてほしいと考えています。
ネットプレイが与える相手への影響
ポジションを上げネットプレイすることにより、相手の時間を奪うことができ、相手の打つコースを塞ぐことができます。すなわち、相手の準備時間を減らし、相手の打つコースをある程度コントロールできる効果があります。ネットプレイにより、自分のプレイに制限をかけられたような感覚になったり、仮に失点しても相手にネットプレイがある選手なんだと意識付けすることができます。相手が容易に浅いボールを打てないと感じてくれると試合運びがやりやすくなります。
ポジションを上げて自分の心理向上
テニスは心理的な要素が勝敗を左右します。そのため、弱気になってしまうと、カラダの動きが悪くなり、判断も遅くなり、スイングにも影響が出ます。そんなとき、ネットプレイすることで、ポジションを上げる・ポイントを取りに行くという強気なプレイを実行することで心理状態を良くする、もしくは高い状態を維持する効果があります。特に、試合の序盤で実行しておけば、いつでも行けるという心理状態を後半でも持つことができます。このまま消極的になるより失敗してもいいやという感覚で取り入れてみてください。
使うタイミング
まずは自分がチャンスと思ったら積極的に使ってください。練習や試合を重ねていくうちに、どれがチャンスなのか判断がつくようになります。さらに経験を積むと、相手の特徴によってポイントの取り方を見極め力が付いてきます。トコトン取り入れていきましょう。その上で、例を挙げていきます。
①サービス＆ボレー
サービスを打った後にすぐネット側に向かっていくプレイで、一番取り入れやすいです。相手のリターンスキルが高い場合はポイントを取るのが難しいかもしれませんが、ポイント取得率が高ければ積極的にやっても良いですし、ポイントが取れそうにない時はネットプレイを意識させる程度でも効果があります。サービスの球種やコース・ポジションを試してみると良いです。
②リターンダッシュ
リターンを打った後にネット側に向かっていくプレーです。リターンをベースライン付近かコートの中で打てるときに使うと有効です。リターンが相手に届く時間が短くなり、自分も早めにネット前にポジションを取れます。相手のサービス力が弱い場合やポイントリードしてる場面で使うと良いです。
③チャンスボールからのネットプレイ
サービス・リターン・ラリー戦でチャンスボールを引き出しネットプレイに繋げる方法です。ポイントを取るパターンは無数にあるので、自分のポイントパターンを一つずつ作っていくのがいいと思います。狙い通りの展開に持っていくまでテクニックや経験が必要になりますが、まずはサービスライン付近に落ちたボールはアプローチを打って必ずネットプレイに挑むところから始めると良いです。
失敗を許容し成功確率で考える
自分でトスを上げて打つサービスとは違い、ネットプレイは相手・環境・状況に左右される上にリスクの高いプレイにもなるので、100％決まることはほとんどありません。そのため、成功確率で考えるのが良いです。目安は50％以上ポイント取得です。さらに確率を上げたいのであれば、試合中のどのような組み立てだと失敗するか分析して、やらないプレーを決めましょう。成功確率がかなり低いのであれば、今の相手だとネットプレイにいつもより出ないという選択肢を取ってもいいと思います。
予測と打球処理
ネットプレイで相手からの返球コースは、大きく分けて4コースです。右サイド・左サイド・中央・頭上です。全てのコースの打球に対して準備すると、判断が遅れたりどれも中途半端な状態になり、どれにも対応できなくなります。そのため、自分の打球やお互いのポジションや相手の特徴を考慮して、ある程度コースを絞ることをオススメします。また、ポジション位置についても相手がパッシングやロブの処理しにくい場所がどこか判断しながらプレーしてください。
時間と空間を支配しよう
時間は、自分の時間をしっかりと確保して相手の時間をどう奪うのか、空間は、自分は相手コートの前後左右を使い相手の打球がどこを通ってくるのかをキーポイントにしてネットプレイのスキルを磨いてください。